先日、仕事上の理由で久々に出身大学を訪れる機会があった。その仕事がつつがなく完了した後、私には参加しなければならない別のウェブ会議があった。同行者と別れ、学生ラウンジの一角に陣取って1そのウェブ会議に参加し、終わった時には18時であった。
良い晩飯時であったので、大学人時代に頻繁に行っていたラーメン屋に行く事にした。近隣住民であった当時は車で行っていた2店だが、幸い大学最寄駅から電車一駅+徒歩10分で行ける範囲である。大学近辺を去って久しく、滅多に得られない機会であった。その店の油そば=汁なしラーメンが好きで当時は良く食べていた。これを数年ぶりに食べて、大いに満足して帰宅の途についた。
「あの」油そばを再現したい
大学近隣の住処を離れて以来、ずっと食べたいと思っていたものであった。大分以前に、妻が家で油そばを作ってくれた事があった。それもまた旨かったのだが、あの店の油そばとは全く別の旨いものだった。それはネット上でよく見かける油そばのレシピに従ったもので、醤油やオイスターソース、酢等を用いたものである。一方で、「あの店の油そば」にはこれらの材料が入っている気配が全くしない。油そばには多様性があるらしい。
先日はたまたま食べる事が出来たが、そんな機会は滅多に生じない。ここは一つ、近しいものを家で再現できないか試みる事にする。先日の味から想像して、使われているのではないかと想像されるものを試作材料として買ってみた。詳しくは次節で説明する。

試作1回目(26/07/06) ー もやし和え
いきなり油そばではないのだが、上述の試作材料を買ってきた翌々日、仕事から帰ってきた20時、妻が油そば味でもやしを和えてみたらどうかと言った。その妻の手元には上述の「よくある油そばのレシピ」があったのだが、それを作るくらいだったら、せっかく試作材料を買ってきてあったのだから、試作してみようではないかと取り組んでみた。
レシピ
タレは以下の材料を一様になるまで混ぜる。以上。
- 白ねりごま 大体70g3
- ごま油 30g
- にんにくチューブ 15g
- カツオ粉 5g
- 中華あじ 10g
上述の機会で件の店で油そばを食べた際、何で出来ているのだろうかと少し考えていた。その感覚に従って適当に混ぜてみる。件の油そばのタレにはクリーミーな何かが感じられ、そのクリーミーさの元が、ごまではないかと推測。ねりごまを投じる。そして、そのねりごまを何となく良い感じに割れそうな量のごま油を投入。目分量ではあるが、投入量は秤で測っておく。次いでにんにくチューブであるが、件の油そばは明らかににんにくが強く効いているので、多めに投入。隣で見ていた妻が若干引いていた。さらに、鰹節系の旨みも感じられたので、分量は適当だが鰹粉投入。ただ、ここまでだと塩気が全くない。件の油そばは、醤油系の味は入っていないように感じられるが、では塩気が何なのかというと想像がつかない。想像がつかないので、とりあえず中華あじ4を入れてみた。
これらを混ぜて作ったタレを、適量もやしに和えてみる。中途半端な量が余ったので、豆腐にも付けて食べてみた。
感想
- もやし和えは美味。言ってしまえばやたらとオプションを増したごま和えであるから、失敗しない味ではあろうが。
- 件の店の油そばを思ってもやし和えを食べてみると、当然ズレはあるものの、味の方向性についてもそこそこ近しいものが感じられる。
- にんにくの量に引いていた妻も、美味しいと言ってもやし和えを食べていた。
- 豆腐に付ける食べ方においては、塩気が強すぎた。もやし和えにおいては、もやしから出た水気と合わさってちょうど良い塩の濃さになっていたらしい。
- 作っている時には感じなかったが、食べてみると油そばのタレとしては粘度が高すぎる。この問題も、もやし和えにおいては、もやしの水気と合わさって良い感じの粘度になっていた。
- 上記の塩気と粘度の問題からして、ごま油をもう少し増やした方が良さそうである。
その他
- 本当は油そばにするための麺も買ってあったのだが、もやし和え5を作った時点で、油そばを出来るだけの量のタレが残らなかった。そのため、油そばは次回試作に持ち越しになった。
試作2回目(26/07/15) ー 今度こそ油そば
塩気と粘度の問題はあったが、味の方向性としては悪くない感じなので、上記の考え方で本命の油そばを作ってみる。
レシピ
タレは以下の材料を一様になるまで混ぜる。前回の反省を踏まえて、ねりごまを割っているごま油を増やす事にする。それに合わせて、にんにくと鰹粉も増量してみる。塩気の元である中華あじは増やさない。
- 白ねりごま 大体70g
- ごま油 60g
- にんにくチューブ 25g
- カツオ粉 10g
- 中華あじ 10g
完成したタレは、半分ずつ、妻と私の椀に入れておく。麺は、これまた件の店の油そばを思い起こし、スーパーで太めのものを買ってある。一人前240gが二人分入りの大袋である。茹でて、椀に半分ずつ入れてタレと和える。その上に、これまたスーパーで買ってきておいてあったチャーシューを盛る。

感想
- 手前味噌だが割と美味い。塩気もちょうど良い。
- 件の店の油そばと比べてみて、味の方向性はそこまでズレていないように感じる。ただ、ごまの存在感がかなり強い。あの油そばのタレの基材6は、ごまではないのかもしれない?
- 美味いが、流石に油が強すぎる。チャーシューを食べると清涼感を感じるという、ちょっとおかしな事になっている。油を増してタレの粘度を下げるという発想が間違っているのか?
- つけ麺用の太い麺を使ってみたが、流石に太すぎた。また、一人前240gは油の濃さも相まって多すぎた。
今後
食べた時の味の記憶と勘だけで、好きだった油そばの味を再現してみようとする試み、勘の割にはそこそこうまくいっている。ただ完成形はまだまだ先にある感。引き続き検討が必要である。

