先日、再びヨーロッパ方面の海外出張に行っていた。その前の出張から二ヶ月そこらしか経っておらず、かなり珍しい頻度である。行先は日本からの直行便もある都市1だったが、最近の諸事情で航空券の値段が馬鹿みたいに高くなっていて、とても選べない。経由便の選択肢がいくつかある中で、今回はフィンエアーのヘルシンキ経由になった。それでも、かつてと比べたら遥かに高額なフライトではあったが。

ポスドクをしていた時期のうち、2017年から2018年にかけて、九ヶ月ほどフィンランドに留学していた。それ以来、ほぼ八年ぶりのフィンランド上陸であった。単なる乗り継ぎで、空港から出る余裕など全く無い旅程ではあったが、免税店等で懐かしい雰囲気に当てられ、出張先での土産に加えて諸々買って回った。
Karl Fazer
中でも大量に買い込んだのが、フィンランドの有名な食品企業Fazer社の代表的ミルクチョコレート、Karl Fazerである。 www.fazer.com
Fazer社のみならずフィンランド全体において代表的なチョコレートであるとされる。初めて食べたのは留学中に参加したとあるカンファレンスで、休憩スペースの大皿に大量に盛られていた。一口サイズのチョコレートがキャンディのように個包装されていて、このような場面で扱いやすいものだと思う。食べてみたらとても好みで、それ以来、時折スーパーで買っては寮の自室で食べていた。当時付き合っていた彼女=今の妻に送った事もある。

個人的な感想としては、美味なのは上述の通りである。更に、口に含んで最初は甘味が強めだと感じるのだが、その甘さにはくどさが全く無く、食べ終えた後に甘ったるさが残らない。おかげで、一つだけ食べて止めるというのが難しく、少なくとも三、四個は一度に食べてしまう。箱を開けると結構な数が入っているのだが、そんな訳で、食べ始めると一箱くらいすぐに無くなってしまう。

フィンランド土産として自信を持って推奨できるものである。今回は単に経由地でしかなかったので仕方がないが、可能なら空港免税店ではなく市中で買った方が安い。高級ブランドというよりは生活に身近なチョコレートであり、大体どこのスーパーでも置いているし、値段もそれほどしない。八年前の留学当時は一箱5.5ユーロ程度で買っていたように記憶している。今日日、少し値上げされているのだろうか。今回の空港免税店での値段は、一箱9ユーロ程度であった。2
Fazer社のその他製品
Fazer社と言ったら上述のKarl Fazerだと思うし、そのパッケージの青色からFazer blueとも呼ばれるくらい認知された製品である。しかしそれ以外の製品・ブランドもある。
日本ではGeishaブランドのチョコレートが有名だろうか。キャンディ型のKarl Fazerと同じサイズのチョコレートで、中にナッツ系のフィリングが入っている。製品名の由来は日本語の「芸者」であるらしい。個人的にはスタンダードなKarl Fazerの方がより好みではあるが、こちらも美味である。 www.fazer.com
Karl Fazerブランドのブラックチョコレートがあるというのは、今回初めて知った。ブラックチョコレートを好む私の母3のリクエストである。カカオ70%で、ブラックチョコレートの中ではかなり食べやすい部類。

Fazer社は菓子の他に、グループ内でパン等も作っている。スーパーでFazerのライ麦パンを買って食べていた記憶。 www.fazergroup.com
ついぞ挑戦する事はなかったが、フィンランドには、しばしば「世界一まずい菓子」と呼ばれるサルミアッキというものがある。現地では普通の菓子の一つとして受け入れられているそうだが。Fazer社はこれも作っている。挑戦する勇気は無い。 www.fazer.com
フィンランド行ったらKarl Fazer
改めて、本エントリの主張はKarl Fazer美味いという事である。しかも肩肘張った存在では無い、気軽に買えるチョコレートである。フィンランド土産に良い。個包装なので会社等でのばらまきにも使いやすい。
ただ、気軽に買えるのは現地だからであって、私にとって留学時代の馴染みの味であるにも関わらず、普段は縁遠い存在である。今回買ってきた分も早々に無くなってしまうだろうし、その後はまた焦がれる日々に戻るのである。またヘルシンキ経由の出張でもあると良いけれど。
余談 ー フィンエアーはとばっちりも良い所
かつてヘルシンキは日本から9時間そこらのフライトで到着できる場所だったのだが、今は13時間程度かかる。かつてのルートはロシア上空を飛んでいくものだったが、ウクライナ事案以来これが使えない。更には最近のイラン情勢で中東も危うい。今回の往路は北極上空を飛んで地球の北側を「跨ぐ」感じのルートであった。帰路は、ヘルシンキから南下しつつウクライナ辺りを避けて回り込み、更に中東を針の穴を通すように抜け、ユーラシア大陸を横断するルートであった。かつてのルートと比べたらどちらも非効率極まりない。
元々フィンエアーは、ロシア航路による極東方面とヘルシンキの地理的近さを活かして、ヨーロッパ方面の乗り継ぎ客を取り込んでいた。実際、極東路線を多く持ち、日本路線の定期便も多い。そこに昨今の情勢により迂回が必要になっている事、フィンエアーにとってはとばっちりとしか言えまい。一出張者としては、フィンエアーヘルシンキ経由を選ぶ合理的な理由4が少なくなって、Karl Fazerが更に遠い存在になるという問題になる。